サハラノコト

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【イライラ期】うつの前兆①|心

うつ病の前兆〜初期症状〜現在までの経過を書きましたが、それぞれの時期について深堀して記録しておこうと思います。

うつ病の前兆はイライラの大爆発

2020年秋頃から私の「イライラ」という感情の火種が燻り始め、年末には大炎上しました。

しかし、今思えば急にこれほどの感情の波がくるって変だなあと感じます。

まさかうつ病の初期症状とは思いもしませんでした。

 

「喜怒哀楽」ではなく「怒哀喜楽」

精神科医の泉谷閑示先生著『「うつ」の効用 生まれ直しの哲学』によると、人間の感情は①怒→②哀→③喜→④楽の順番に表出されるそうです。

「喜怒哀楽」ではないのですね。

 

理性の場である「頭」は、「心」との間にある蓋を閉じて、感情のコントロールをしばしば行います。現代人は、かなり慢性的にこの蓋を閉めている状態になっていることがおいのですが、この図のように、抑えられて出られずにいる感情は「怒」「哀」「喜」「楽」の順番で溜まっているイメージで捉えられます。

(中略)

しかも一番上にあるのが「怒」なので、「頭」のコントロールに反発して最も初めに顔を出してくるのが「怒り」の感情だということになります。この「怒」が蓋を押し上げようとしてきた状態がイライラなのです。いわば火山が噴火する前に起こる地震のような感じです。

※泉谷閑示著『「うつ」の効用 生まれ直しの哲学』

 

通常の私であれば

「おっとりしている」

「怒ることあるの?」

と言われることが多く、自分でも怒りの感情が昂ることはそんなになかったと思っています。

(もちろん、おい!と言いたくなるときもありますがw)

 

それがとにかくイライライライライラ。

ときには頭を掻きむしらずにはいられず、落ち着かない状態に…

特に上司の話し方や行動がいちいち目につき、「なんだ、これ?」と自分でも不思議になることもありました。

気がついてもコントロールができない状態で非常に困りました。

上司がお菓子を食べてる様子にまで嫌悪感を抱くレベル。

さらに嫌悪感から「憎い」というレベルまでヒートアップすることになります汗

仕事に関しても上司が悪い、間違っている、私は悪くないという結論に何度も辿り着いてしまったことで雰囲気もギスギス。

 

今は治療の効果もあって落ち着きました。

上司は何も変わっていないけど私の心が大きく動いて静まった状態です。

 

イライラへの対処法

イライラから距離をとる

気持ちを昂らせる特定の対象があれば、この時期はとにかく距離をとるのがいいかなと思いました。

職場×人間関係が対象となった場合、難しい場面もあると思いますができる限りの対策です。

  • イヤホンをしてシャットアウト
  • 仕事に集中して極力接触を減らす
  • 休憩中は落ち着ける場所を見つけて仕事場から離れる
  • 5〜10分間瞑想をする

困っていることをやんわりと伝える

「最近体調が悪くてつらいときがあります」と伝えて、いつもと違うのは「その人のせい」ではなく「体のせい」です、といつもと違うことを伝えていました。

また、当たり前のことですが気持ちのコントロールが効かなくても連絡事項やお礼はきちんと伝えて、なるべくギスギスしないように気をつけていました。

日常生活がつらすぎるときは受診を考える

うつ病診断を受けた今だから言えることですが、症状が「イライラする」という身近な感情だったとしても日常生活に支障があれば受診してみるのも一つの方法です。

このときの私は人生で一番気持ちのコントロールがつかなくて苦しかったので、無視しないで向き合っていればよかったなと…

精神科・心療内科というと敷居が高く感じますが、実際は普通の内科外来のような雰囲気の病院も多くなっています。

早めに受診して意識的に休息をとったり、診断がつかなくても誰かに話してみることでわかることもあるのかなあ思います。

 

次回は、体に現れた症状についてまとめます。

 

うつ病の症状|時期別まとめ

まずは自己紹介として今回ブログを書くきっかけとなった出来事、「うつ病」の症状とどんな経過を辿ったのか書いてみます。

あくまで私個人の症状なのですべての方の参考にはなりませんが、こんな人もいるんだなあと思って見ていただけたらありがたいです。

もし体の異変に気づきつつ、「まさか、自分が」と思っている方のヒントになれば幸いです。

 

1.【イライラ期】うつの前兆①|心

2020.12.〜イライラの蓄積

仕事のストレス、といってしまえばかなり多くの人に心当たりがあると思います。

職場の人間関係や勤務時間や通勤時間、家族との関係など私たちは大なり小なりストレスにと一緒に生きています。

 

でもそのストレスの感じ方が一線を超えたな、というか感情のコントロールが効かなくなったのがこの時期です。

いちばん悩まされたのは「イライラ」。

何に対してもイライラしましたが、特にいつも職場で一番近くにいる直属の上司にその矛先が向きました。

その人に対して以前から気にになるところはありましたが、何かされたわけでもないですし、今まで安定して一緒にやってきました。

それなのに小さな違和感がどんどん大きくなって、気がついたら自分ではどうしようもないくらいの感情に膨れ上がりました。

でも仕事は毎日あります。

気持ちをなんとか押さえつけて出勤していました。

でも完全には抑えられずに結構にじみ出ていたと思います。

ここで発散できれば良かったのですが…

年末年始に向けて忙しいシーズンだったのと、私自身、誰かに言えるような余裕がなかったので耐えながら過ごしました。

2021.1.〜イライラの限界

トゲトゲした感情でパンパンに。

でも淡々と毎日を過ごした時期です。

仕事が終わったら逃げ帰っていました。

 

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2.【身体症状出現期】うつの前兆②|体

2021.2上旬〜顎関節症

急に顎の痛みが出て、食事がつらい状況になりました。

直接的な原因は虫歯でしたが、顎関節症も同時に悪化していて歯科医通いを開始することに。

マウスピースを夜寝るときにつけることで落ち着きました。

今も時々痛みが出ますが、通院で様子をみています。

 

2021.2中旬〜ゆるい痛みが続く下腹部痛

顎が治ったと思ったら今度は謎の下腹部痛。

内科と婦人科受診をしましたが異常なしでした。

痛みが出るのはお腹に力が加わったときで、立ち上がる瞬間や車の揺れなどがつらかったです。

ネットで色々調べてみるとストレスが原因かもしれないという記事を見つけ、そこに書いてあった血行をよくするような漢方を飲んでみました。

1箱飲み切る頃、痛みはほとんどなくなり一安心。

 

2021.3〜動悸

一つ良くなると次の症状が現れます。

今度は動悸でした。

仕事中はもちろんお昼休憩に仮眠をとって起きたときや夕食後…あらゆる時間に症状が出て困りました。

耐えるしかありません。

また漢方や求◯などを飲んでみましたが微々たる効果。

循環器を受診しましたが異常なし。

「ストレスだね」と言われました。

 

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3.【どん底期】これが、うつによる気分の落ち込み…?

2021.4.〜続く動悸と気持ちの下り坂

動悸が続いて苦しい時期。

だんだんごはんを食べても「おいしい」という感覚が薄まり、外出も苦痛に。

仕事は毎日行くことができていましたが普段の生活にだんだん支障が出てきました。

 

  • 朝起きられない(旦那さんに起こしてもらい、なんとか遅刻は回避…汗)
  • 着ていく洋服が決められない(旦那さんに用意してもらっていましたwもしくは前日と同じものを着ていく)
  • 仕事中、誰かに話しかけようとすると動悸が急に悪化する
  • 休憩中に少し眠ろうと思っても眠れず、頭は無駄にフル回転
  • 頭にずっとモヤがかかった感
  • 一日中無表情(だったみたいです)
  • 話しかけられても感情が動かないことが増える
  • 話しかけられても話の内容が頭に入ってこないので空返事ばかり
  • 話しかけられても言葉が出づらい(口元は動くのに頭がついてこないので言葉に詰まってしまう感じ)
  • 今まで好きだった読書ができない(ちっとも頭に入らなくてただページをめくるだけ)
  • スマホの画面を5分以上続けてみられない(集中力が続かない)
  • 人の声や音楽がとにかくうるさく感じて一日中つらい

書いてたら結構やばいですねw

症状の強さには波があってそれもまたつらかったです。

 

2021.7上旬〜ようやく初受診

どうしようもなく調子が悪く、ようやく初受診を決めました。

このとき、自分の状態のことについては「自律神経のバランスが崩れているのかな」という認識でした。

ひとまず抗不安薬をもらい、仕事が始まる時に飲んでみることに。

 

2021.7月下旬〜早くも転院

最初の病院が合わず、症状が悪化。

公共交通機関の中が急に「怖い」と感じて変にソワソワするように。

私はペーパードライバーなので、もしパニック障害も併発して電車やバスが使えなくなると大変です。

紹介状を書いてもらい別の病院へ移りました。

 

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4.【うつ病と診断】

2021.8.〜転院先でうつ病の診断、抗うつ薬開始

移った先の病院では抗うつ薬を処方されました。

普通に内科を受診しているような雰囲気の診察です。

私が話す症状の変化について静かに聞いて改善している部分についてはときどき「良かったですね」といってくれます。

いい先生なのかいまだにわからないのですが、前の病院のように威圧的な感じはなく、私の気持ちも大きく揺れたりしないのでこういうのもありかなと思っています。

この頃、フルタイム勤務が体力的にも精神的にも難しくなり、時短勤務に変更してもらいました。

お休みの日もソファに横になってカーテンの隙間から空を見上げるだけ…という状態。

友達からの連絡も途中で返事ができなくなり、2ヶ月近く放置することになります。

(怒らないで待っていてくれた友達、本当にありがとう)

 

2021.9上旬〜少しずつ穏やかに

薬の増量とともにゆっくりと効果が現れ、だんだんと心が落ち着いていきました。

実感としては沈み込む深さが少しずつ浅くなってきたかなという感じ方です。

この頃から以前から好きだった読書ができる時間も少しずつ増えてきました。

イライラが昂っていた上司への気持ちも次第に穏やかに。

 

頭が回るようになってきたところでふと「あれ、そういえば抗うつ薬を飲んでいるけど、診断名って言われていないなあ」と気がつきようやく先生に聞いてみました。

すると「あ、うつ病ですよー」と優しく教えてくれました。

なので「あ、ですよねー」と私も納得。

診断されるタイミングはそれぞれかと思いますが、一番調子の悪いときに言われなくて良かったのかもしれません。

 

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5.【現在】服薬治療中

2021.10〜体力が戻らないものの心は穏やかに

精神的な症状はだいぶ落ち着いてきました。改善があまりみられないのは体力的な部分です。

 

■前は大好きだった親友との長電話(2〜3時間!!)

できるけど終わった後寝込みました

 

■フルタイム勤務は難しい

社員で立ち仕事をしていますが時短勤務を続けています。

ここ一番の時はエナジードリンクに頼りますが、その後寝込む日もあります。

 

■買い物

歩き回るとすぐに疲れて家に着くとやっぱり寝込みます。

モノへの集中力もなくて、ただ歩くだけになってしまうことが多いのであまり行かなくなっています。

食品類はいつも同じようなものを補充する、という感じです。

 

■外出するとすぐに疲れる

お出かけがまだ以前のように楽しめません。

旦那さんが気分転換に連れ出してくれているのはすごくありがたいのですが、目的地に車で移動するだけで疲れて途中で眠ってしまいます。

遠出はできないので近場の本屋さんやスタバで過ごす日が多いですが、人が多かったりにぎやかな日はそれでも頭痛がしてだんだん元気がなくなってしまします。

 

※治療についてはお薬の種類や量など気になるところかもしれませんが、それぞれ異なる部分も多いと思うので詳しくは書かないでおきます。

 

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最後に

私個人の現在までの流れでした。

こうやって文字に起こしてみるともう少し早く受診すれば良かったなあと思います。

まさか自分がうつだなんて、というのが正直なところです。

以前にも自律神経の不調が原因で過眠になったことがあったので今回も同じような感じかなと思ってしまいました。

 

受診のきっかけは旦那さんにうつ病じゃないかと指摘されたこととネットでの診断でどれをやっても「受診しましょう」という結果だったことです。

周りが感じる違和感も大事な指標です。

また、あまり動けなくなっているからこそ手元で確認できるネットの情報もこの時はありがたかったです。

でもサイトによってはすごく重ーいことが書かれていたりして、「自分は起き上がれないほどではないしなあ。じゃあうつじゃないのかな?」と思ったり判断に迷いました。

人によってさまざまな症状やその程度はちがうと思うので、少しでも触れる情報が多くなって、私と同じような症状が出ている人が気がつくきっかけになればなと思っています。

次からは各時期の状況をもう少し深掘りしてみようと思います。