【現在】服薬治療中 - うつ病と生きていくために
お薬のおかげで気持ちの落ち込みが少なくなってきているし、一番落ちていたときよりも動けるようになってはいるのですが、持久力がなくてすぐ疲れてしまいます。
今の悩みは仕事を続けていけるかということ。
チームメンバーやお客様と話す機会が多いので、何年も続けていくことができるのかとても不安に思っています。
仕事に関する悩みはうつ病歴に関わらず人生の大きな課題。
長い人生の歩き方を見直す良いきっかけができたと思うことにしてはいるのですが…
なかなか難しいですね。
今の課題は「体力が戻らないこと」ではなくもっと深い理由があった
「疲れやすい」はうつ病関係なく多くの人が感じることです。
年齢や忙しさ、体型の変化や生活習慣…
さまざまな要因がある中でうつ病の疲れやすいという状態について泉谷閑示先生の本に興味深いことが書かれていました。
文章と共に、硬い殻に包まれている状態から殻を中から破る段階を3段階に分けた図が書かれているのですが、図は省略しています。(わかりにくくてすみません)
「引きこもる」ことには意味がある
このように、人は心理的なバリヤーが弱体化した時に物理的バリヤーの中に「引きこもる」わけですが、それは決して単に身を守るためだけではありません。/ここでちょっと「卵のふ化」について考えてみましょう(図6)。/1のように、中身がドロドロで十分に形を成すことができないうちは、その外側に硬い殻が必要です。そして殻に守られながらも、その内部では徐々に何かが形作られて行きます。それが殻を必要としない強さにまで成長すると、自ずと中からが破られ、形あるものが誕生することになります。
出典:泉谷閑示著 『「うつ」の効用 生まれ直しの哲学』
「殻をやぶる」という表現が胸に刺さりました。
動けないこと。
周りの音に敏感になりすぎていること。
人と話したいという気持ちが起きないこと。
それらは硬い殻に覆われているわたしを守るためのサインのようなものなのかもしれません。
だから、つらいのは「今だけ」なのかも。
少しずつ自分のカタチができていく途中にいるのかもしれない。
「まだこれから先がある」
「このままでいいんだ」
そう思うことができました。
自分を責める必要はないみたいです。
不甲斐ない状態を肯定してもらったような、胸のつかえがすとんと落ちて楽になったような、そんな感じがします。
泉谷閑示先生の本はうつ病治療中の方、そして身近な人が治療中という方にもおすすめです。
理路整然と書かれていますが、難しい表現がないのでとても読みやすかったです。
自分を見つめ直す
「病気が治る」=「いつもの状態に戻る」という印象をもってしまいますが、殻を破るということは生まれ変わることを意味しています。
さて、どう生まれ変わったらいいものか…?
ずっと長いこと頭でモヤモヤと考えていましたが、久しぶりに紙に自分の考えていることを書き出してみることを続けました。
ネガティブなことからちょっとした考えごとまで、自分しか見ないノートなので、言葉はあまり選ばずに感じるまま書いていきます。
これが結構わたしには合っていました。
一旦紙に書くと解決はしないもののちょっとすっきりします。
また同じようなこと感じてるなーとか
あれ、ちょっと調子いいかも、とか
気持ちの変化を少し離れたところから見ている感じです。
誰かに話そうとすると言葉を選んだり、ちょっとカッコつけてみたりしちゃいます。
そうすると体力の消耗が大きいので、一人で体調のいいときにこっそりやってみることをおすすめします。
小さな燻りが大きく広がる前に吐き出して、認めて、ふぅと息をついて落ち着いてみましょう。
うつ病と生きていくために
肩に力が入りすぎていたのかなあと自分の人生を振り返っています。
苦労は買ってでもしろ。
努力はいつか報われる。
もちろん必要な教えだと思いますが、がんばりすぎたのかもしれません。
他の人に比べたらやっぱりまだまだ!となりがちですが、そうやってオーバーヒートしてしまった状態がうつ病なのだと思います。
ずっとがんばってきたわたしたちだから、今だけ長いお休みとっても大丈夫ですよね。
卵の殻の中でしばし休憩。
自分の部屋、それがないときはイヤホンをして灯りを少し暗くして。
ベッドに潜り込んでみたり。
疲れてしまって音楽すら聴けなくなるときもありますよね。
光、音、匂い、情報…
つらいなあと感じるものとは一旦距離を置いて
自分が受け入れられる分だけを受け入れる。
そうしたらきっと少しずつ落ち着いていきますよね。
まずは居心地のいい殻の中を整えていきましょう。
そうしてちょっとずつ想像していけたらいいですよね。
殻を破ったら何をしようなあとか、
殻から出たらどんな姿をしているのかなあとか。
うつ病と生きていくということは、
そういうことなのかなあと思います。